新しい命を授かって、大喜びの方も多いことでしょう。しかし中には残念ながら流産してしまうケースも少なくはありません。普段何気なく食べている物が流産の原因となりえるとしたら、余計にショックは大きいですよね。
そこで今回は「流産する原因は食べ物にある?妊婦さんが食べてはいけない食材とは?」をご紹介したいと思います。ぜひ参考にしてみて下さいね。
もくじ
食べるのを控えた方がよい食べ物


生もの


大好きな方も多い肉類の生食や加熱が不十分なもの、または洗浄が不十分な生野菜や果物には『トキゾプラズマ』という寄生虫が潜んで(ひそんで)いる場合があるのです。
- 馬刺(ばさし)
- レバ刺し
- レアステーキ
- ローストビーフ
- スモークサーモン
- パテ
- 生野菜(洗浄が不十分な場合)
- 果物(洗浄が不十分な場合)など
このトキゾプラズマがママの体内に入ってしまうと、低い確率ですが赤ちゃんに感染してしまい、流産や死産、または産まれて来た時に重い障害となってしまう恐れがありますので、細心の注意が必要なのです。
もし赤ちゃんがトキソプラズマに感染してしまった場合、水頭症(すいとうしょう)、頭蓋内石灰化(ずがいないせっかいか)、小頭症(しょうとうしょう)などといった見た目の奇形で産まれてくることがあるんです。丈夫な赤ちゃんを産むためにも生肉は出産後まで我慢していて下さいね!
食べる量を制限しなくてはいけない食べ物


キダイなどの水銀を含む魚介類


- キダイ
- マカジキ
- ミナミマグロ
- 金目鯛
- メカジキ など
人間に無害な水銀もありますが、魚の体内に蓄積(ちくせき)されることで有害な『メチル水銀』に変化してしまいます。
胎内(たいない)の赤ちゃんはまだメチル水銀を体の外に排出する機能を持っていないため、ママがたくさん魚介類を食べてしまうことで、中枢神経(ちゅうすうしんけい)の発達に影響を及ぼすことがあるのです。

メカジキ、クロマグロ、メバチマグロ、金目鯛、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラなど
1週間に2回までならOK(1回約160g)
マカジキ、キダイ、ミナミマグロ、ユメカサゴ、ヨシキリザメ、イシイルカなど

動物性ビタミンAを多く含む食べ物

レバーやうなぎなどに含まれている動物性のビタミンAは、妊娠初期から生後3ヶ月までの間に多く摂取(せっしゅ)してしまうと、胎内の赤ちゃんの形態(けいたい)異常が生じる発生が指摘されています。1日の摂取量の目安はうなぎは1/2串、レバーは1かけ程度です。
もちろん野菜などの植物性ビタミンAはたくさん摂取しても問題ありませんよ!

辛いもの

辛いものを食べると、胃に負担がかかりますよね。胃痛で食べ物が食べられなくなるということがないように、辛いものの摂りすぎに注意しましょう。特に激辛料理は以ての外です!
加工肉・インスタント食品

加工肉やインスタント食品は食塩が多く使われているため、食べすぎると塩分過多となり『高血圧症(こうけつあつしょう)』の原因にもなってしまいます。特に週3回以上、カップラーメンのスープまで飲むまで食べてしまうと食べ過ぎとなってしまうので、気をつけて下さいね。

海藻類(かいそうるい)

特に昆布(こんぶ)は『ヨウ素』が多く含まれています。ヨウ素を過剰(かじょう)に摂取してしまうと、赤ちゃんの甲状腺機能(こうじょうせんきのう)の低下に繋がってしまうのです。
そもそも私たち日本人はヨウ素の摂取量が外国人と比べると多いので、妊娠中に毎日摂取するのは控えて下さいね。それでは、参考までに摂取量の目安をお伝えしますね♪
摂取の推奨量は1日240µg、上限量は1日2,000µgです
上限の量を超えないようにするのが安心ですね。
その他各食材のヨウ素の含有量(がんゆうりょう)もご紹介します。
昆布(乾燥)5g :ヨウ素10,000µg
ひじき(乾燥)5g:ヨウ素2,250µg
ところてん1人前 100g:ヨウ素240µg
わかめ(水戻し)1人前 10g:ヨウ素190µg

飲むのを控えた方がよい飲み物

アルコール飲料

アルコールは胎盤(たいばん)を通して赤ちゃんに届いてしまいます。たくさん飲酒をしてしまうと、赤ちゃんの発達に悪影響が及びますので、妊娠中は飲まないようにして下さいね!
- ビール
- 日本酒
- 焼酎
- ワイン
- カクテル など
実は妊娠中に飲酒をしてしまうと『胎児性アルコール症候群』として、低体重(未熟児)、顔面を中心とする奇形や脳の障害などを引き起こす可能性があるのです。また現在ではADHDや成人後の依存性のリスクなどにも及んでしまう原因にもなってしまうんです。
今はノンアルコール飲料も数多く出ていますので、飲んだ気分を味わいたい方はノンアルコール飲料にしてみましょう!アルコールについては、不妊とアルコールの因果関係、お酒を飲むと妊娠に影響するの??こちらの記事で詳しく載せていますので参考にしてみてください。

飲むのを制限した方がよい飲み物

カフェインを含むコーヒーやお茶

妊娠中の場合は1日300mg【コーヒー2杯程度】までにすることとして、WHO【世界保健機構】で推奨されています。特に夜寝る前に飲んでしまうと眠れなくなってしまうので、上手に飲んで下さいね。

最近は『ノンカフェイン』のコーヒーも多く出ていますので、活用してみるとよいですよ♪また、烏龍茶・日本茶・紅茶などのお茶にもカフェインが含まれています。そのため、それぞれ1日2~3杯までにしましょう。
カフェインは摂りすぎるとイライラしたり疲れやすくなるといったことがあります。これらは質の良い睡眠が取れなくなるというデメリットに繋がってしまいます。

子宮収縮(しゅうしゅく)作用のあるハーブティー

子宮収縮作用のあるカモミールティーやハトムギも少量なら問題ありませんが、過度(かど)に摂らない方が安全ですよ。多くてもマグカップ2杯くらいが目安です。どうしても飲みたい場合は、購入前に注意書きをよく読んで、主治医にも相談をしてみて下さいね。
カモミールティーはジャーマンカモミールなら問題ありませんが、ローマンカモミールは子宮の収縮が促進(そくしん)されてしまうため要注意です!
妊娠中にハーブティーを楽しみたいなら、『ルイボスティー』がおすすめです!ノンカフェインで妊娠中に不足しがちな亜鉛(あえん)や鉄分が豊富に含まれていますよ♪

まとめ
- 妊娠中は生肉などの生ものを控える
- 水銀を含む魚介類や動物性のビタミンAなどは食べる量を制限しなくてはいけない
- アルコール飲料は絶対に飲んではいけない
- カフェインを含むコーヒー、お茶やハーブティーは程々に
今回は「流産する原因は食べ物にある?妊婦さんが食べてはいけない食材とは?」をご紹介しました。妊娠中は何かと食べられない物、食べるのに制限がかかってしまう物、たくさんありましたね。ですが無事に赤ちゃんが産まれてくるためには少しの我慢が必要です。
無事に出産ができたあかつきには、今まで食べられなかった食べ物を思う存分に堪能(たんのう)して楽しんで下さいね♪