少し前までは、結婚をすれば当たり前のように妊娠をして出産をする。と思われていましたが、現代ではその当たり前が当たり前でなくなってきていますよね。医療技術も発達している日本ですが、実は6組に1組が不妊だと言われるほど、不妊であることが珍しくない時代になりました。
確かに昔に比べて晩婚化が進んだと言われていますが、どうして不妊の方が増えているのか不思議ですよね。今回は、不妊になりやすい人の特徴を男性と女性に分けて解説していきます。
最後に不妊治療におすすめの食べ物もご紹介しますので、すでに不妊治療を受けている方も、不妊なのかもと不安な方も、ぜひ最後までご覧ください♪
もくじ
不妊になりやすい人の特徴とは

まず不妊症とは、健康な男女が妊娠を望み、避妊せずに性行をしているにも関わらず1年経過しても妊娠しないことを言います。子は授かりものと言いますが、1年経っても妊娠しない場合と言う明確な定義があるんですね。
すでに不妊治療を始めていらっしゃる方も、不妊なのかもしれないと不安に思われている方も、まずはどういった人が不妊になりやすいのか疑問に思われるのではないでしょうか。本人にとっては自然な行動が、もし不妊の原因だったとしたら怖いですよね・・・
まずは、女性と男性それぞれの視点で不妊になりやすい人の特徴をお話していきます☆
不妊になりやすい人:女性編
不妊症の原因はさまざまですが、主にどのような特徴があると不妊になりやすいかが気になりますよね。
- 月経に異常がある
- 子宮筋腫(きんしゅ)や子宮内膜症と診断されたことがある
- 性感染症にかかったことがある
- 年齢が35歳以上


月経に異常がある
月経の異常と言ってもピンと来ませんよね。主に、こういった症状が見られる場合は月経異常と言われています。
- 月経周期が39日以上開く場合や、90日以上開く場合。反対に、極端に月経周期が短く24日以内に月経が来る場合。
- 月経量が極端に多い場合や、少ない場合。
- 月経が8日以上続くなど月経期間が長い場合や、月経開始日から2日で月経が終わるなど極端に月経期間が短い場合。
- 月経に伴(ともな)う痛みなどの症状の異常
月経痛が酷いと、仕事や家事だけでなく動くことすら出来ないこともあって辛いですが、月経周期が長期間開く方は、妊活中の場合特に「妊娠した!?」と期待してしまうこともあり、ストレスになってしまいそうですよね。
周期や月経期間が極端に長かったり、短かったりする方、月経量の異常がある方は、排卵をしていない可能性があるため不妊症のリスクが高いと考えられています。こういった月経異常がある方は病院を受診することをオススメします。
婦人科の受診に抵抗がある方は、市販でも排卵日予測検査薬が販売されているのでご自身で一度検査してみるのも良いかもしれませんね!
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月経の量や周期・期間に問題はなくても、若い頃に比べると月経痛が酷くなっていたり、月経時に下痢を起こす場合などは、子宮内膜症の可能性が考えられます。大人になるとストレスも増えて、月経痛がさらに酷く感じやすいですよね・・・
しかし、病気の可能性もあるため婦人検診や健康診断を受診したり、自分の体調の変化には常に敏感でないといけませんね!
子宮筋腫や子宮内膜症と診断されたことがある
健康診断などで子宮筋腫や子宮内膜症と診断されたことがある方は、早めに病院を受診することが重要です。
- 子宮筋腫:子宮の壁に出来る良性のコブのような腫瘍(しゅよう)のこと
- 子宮内膜症:本来、子宮の内側にある子宮内膜が違う場所に出来てしまうこと
この2つは、着床(ちゃくしょう)障害や卵管障害による不妊症になりやすいと言われています。何事も早期発見・早期治療が大切ですね!
治療と聞くと外科手術になるのではと不安に思われる方もいるかと思いますが、外科手術以外にもホルモンや薬物治療と言った手術以外の治療方法もあります。その間、妊活はお休みしなければなりませんが、健康で元気な子に出会うためにもしっかり治療することが大切ですね☆


性感染症にかかったことがある
クラミジアや淋菌(りんきん)といった性行為によって感染する感染症にかかったことがある方は、卵管が詰まってしまったり閉鎖する原因となるため、不妊のリスクが高くなると言われています。性感染症は症状が見られない場合もあり、知らない内にかかっていたかもしれないと思うと怖いですよね。
この他にも、過去に腹部の手術を経験したことがありその際に、腹膜炎などを起こしたことがある方は特に注意が必要と言われています。
これは腹膜炎などの炎症による癒着(ゆちゃく)があった場合、子宮内に到達した胚(はい)と呼ばれる受精卵が子宮内膜にくっついて育つことを妨(さまた)げる可能性が高いからです。


年齢が35歳以上
女性は特に年齢が上がることによって、妊娠する力が弱くなっていきます。一般的には20歳代後半から徐々に妊娠がしにくくなり、特に35歳以上になると妊娠率が急激に低下すると言われています。晩婚化が進む中、20歳代後半から妊娠しづらいと言うのは厳しい現実ですよね・・・
欲しい子どもの人数と妊活の開始年齢を調査した海外の報告では、以下の表のような年齢から妊活を始めると良いと言われています。
妊娠達成確立 | 欲しい子どもの人数 | ||
1人 | 2人 | ||
自然妊娠したい場合 | 50% | 41歳 | 38歳 |
90% | 32歳 | 27歳 | |
高度な不妊治療を受けた場合 | 50% | 42歳 | 39歳 |
90% | 35歳 | 31歳 |
引用 Human Reprodction(外部サイトへ飛びます)
この調査では自然妊娠で子ども1人を希望する場合、遅くても32歳から妊活を始めておかなければ、妊娠確率が下がると言う結果になっています。結婚時期だけでなく、子どもを欲しいと思う時期は人それぞれなので少し早く感じますよね。
しかし、現代の医療は日々進歩しており35歳以上で妊娠・出産する方も増えています♪私は不妊症だから・・・と、マイナスに考えるよりも不妊症について知り、絶対に赤ちゃんを授かる!とプラスに考えることも重要かもしれませんね☆
不妊になりやすい人の特徴:男性編
不妊になりやすい女性の場合、年齢的なものだけでなく月経や性感染症にも原因がありましたが、男性の場合はどうでしょうか?
実は男性側の不妊の場合、小児期の病気が原因であることがあります。小さい頃に、ヘルニアの手術や停留睾丸の手術を受けている場合、精子を運ぶ管がつまってしまったり、精子の数が少なくなると言われています。後天的なものとは言え、小さい頃のことが原因なのはどうすることも出来ないので、辛いですよね。
この他にも、おたふく風邪にかかったあと高熱が続いていたり、睾丸炎を起こしたことがある方は、精子を作る力が低下している可能性があります。精子は熱に弱い性質を持つため、こういったことが原因になるんですね・・・
こうした特徴以外にも、肥満や喫煙アルコールが原因で不妊になりやすいとも言われています。男性不妊の原因は以下のようになります。
- 造精機能障害:精子がたくさん作れない
- 精路通過障害:精子が精管を通ることが出来ない
- 性機能障害:性行為が難しい(EDなど)
この中でも特に男性不妊の原因と言われているのが、造精機能障害です。一つずつ詳しくお話していきます!
造精機能障害
先ほどもお話した通り、男性不妊でも最も高い原因は造精機能障害と言われており不妊原因の約90%にもなります。これは、精子を作る機能自体に問題があり、精子がうまく作れない状態のことです。
通常、一度の射精で放出される精子の数は数億個とされていますが、その内99%が子宮の前で死滅し子宮に到達するのは数十万個以下となり、卵子の周囲まで到達出来るのは数百以下と言われています。実際に卵子に辿(たど)りつける精子の数は、本当に少ないんですね!
そのため、精子の数が元々少なかったり、運動性が低い精子は卵管に到達することが出来ず妊娠が難しくなります。しかし、造精機能障害であっても不妊治療を行うことで、妊娠に至(いた)る方はたくさんいらっしゃいます♪男性不妊は、男性自身の認知も低いため、一緒に検査することが大切ですね!
前回ご紹介した3タイプの造精機能障害について#乏精子症 や #精子無力症 はストレスの影響が大きいことがあります。ですから精子の数も体調によってムラがあることが多いのです。
— 誠心堂薬局船橋店長 漢方薬剤師 (@kanpoyakuzaishi) 2019年3月20日
引用ツイッター

精路通過障害
男性不妊の原因としては、約4%と低いのが精路通過障害です。そんな精路通過障害の中で最も多いのは、無精子症と呼ばれるものです。
- 精液中に全く精子が見られないこと。
- 精子が通る管が閉塞(へいそく)している場合(精路通過障害)と、造精機能障害のどちらかで起こる。
薬での治療もありますが実は、精路通過障害が原因で無精子症になっている場合は、手術を勧められることがほとんどです。生殖器の手術は、女性でも怖いですよね・・・男性は特に、手術と聞くと不安に思ってしまいそうです。
しかし手術を行った場合、自然妊娠出来る確率も上がるため夫婦でよく話し合いどうするか決めることが大切です。手術となると金銭的なものだけでなく、精神的なものもあるので慎重に決めてお互いが納得することが重要ですね☆
自分が #無精子症 だとわかったら、世の男性たちはどう受け止めるでしょうか。
私の場合「なんてことない」と頭では思っていたのですが、心情的にはどこかで悲しさというか寂しさというか、不思議な気持ちになったのを覚えています。
それは「老い」による“喪失”に似た感情だったと思っています。
— まことさん@教会を居場所に⛪脱力系牧師 (@plmakoto) 2019年7月14日
引用ツイッター


性機能障害
性機能障害とは、勃起障害(ED)や早漏・遅漏などによって性行為を行うことが困難な状態のことを言います。男性不妊の原因としては、二番目に多く約15%と言われています。少ないとは言え、治療が難しそうですよね・・・。
これは、精液や精子には問題はないのですが性行為自体が困難な状態で、精神的なものが原因である場合と、バイアグラなどの薬が原因の場合があり治療も難しいと言われています。


こうした傾向があると感じる男性は、早めに泌尿器科などを受診して専門である医師に相談することが重要です。しかし、男性にとっては話しづらい内容でもあるため、なかなか受診に至らないケースも多いと言われています。

不妊治療におすすめの食べ物

ここまで不妊になりやすい人の特徴を男女別で解説してきましたが、何事も早期発見・早期治療が大切なだけでなく、夫婦間でよく話し合って方向性を決めることが重要と言うことも分かりましたね♪
不妊治療には、心はもちろんですが体のケアも大切です♪食事で摂取したものが、そのまま体の栄養として取り込まれ細胞を作ります。食事は皮膚や骨だけでなく、卵子や精子を作るにも欠かせない要素ですが、日々の生活の中での楽しみの一つとも言えますよね☆
主に摂ると良いと言われているのは、以下の食べ物です♪
- ビタミンE
- 亜鉛
- 高たんぱく・低糖質な肉や魚

ビタミンE
ビタミンEは体内の酸化を防ぎ、老化を遅らせる働きがあることから別名「若返りのビタミン」と呼ばれています♪これらの働き以外にも、血行を良くしたり体を活性化させる効果があるため、生殖能力のアップに繋がります!
- アーモンドや落花生など
- アボカドやかぼちゃ、ほうれん草など
- うなぎや白身魚、サンマなど
日常的に摂りやすい食べ物が多いのが魅力ですね☆小腹が空いた時などに、アーモンドやナッツを摂ってみたり、これからの暑い季節にはウナギのかば焼きなんかも美味しいですよね♪食べ物から摂取しやすいと言っても、体調によって摂ることが難しい場合にはサプリメントを活用するのも一つの手です!
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アーモンドが飲料になっている商品もありますよ♪アーモンドは、ビタミンだけでなく食物繊維も豊富なのでお通じにも良いかもしれませんね☆
亜鉛
亜鉛は、特に男性ホルモンに必要な成分です♪実は動物実験によると、亜鉛の摂取量が少ない場合は精巣の精細管(せいさいかん)と呼ばれる管が委縮(いしゅく)してしまい、精子を作りにくくなることが分かっているそうです。亜鉛は、本当に欠かせない成分なんですね!
- 牡蠣やサザエ、いわしなど
- 豚レバーや牛レバーなど
- 山芋や里芋
- ヒジキやわかめなど
- アーモンドやカシューナッツなど
比較的摂りやすい食べ物が多いですが、人によっては好き嫌いがありそうな食べ物もありますね。亜鉛もサプリメントがありますので、これらの食材が苦手な方はサプリメントを活用してみてください♪
亜鉛不足は、精子が作りにくくなるだけでなく精子の運動性も低下すると言われています。ぜひご主人の健康のためにも、妊活中の方はお料理の中にこれらの食材を使ってみてはいかがでしょうか☆
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亜鉛は、男性だけでなく女性の月経不順にも効果があると言われています♪海藻類などは、ミネラルも豊富なため美容にも良いのでたくさん摂りたいですね☆
高たんぱく・低糖質な肉や魚類
最近では健康を意識して、朝にスムージーや果物を摂取する方も多いと思いますが、フルーツには果糖などが多く含まれているため、急激に血糖値が上昇します。その上昇した血糖値を下げようと、インスリンが大量に分泌されるのですが、逆に低血糖状態になってしまい排卵障害の原因となる可能性があります。
健康に良いだけでなく、朝から摂りやすいためスムージーは手軽に思えますが、思わぬ落とし穴があったんですね・・・そのため妊活中は、果物だけでなく血糖値が上がりやすいお米やパスタ、パンの摂取は控えめにすることが大切です。
- 赤身のお肉(牛肉など)
- 鶏むね肉やささみ
- 卵
- お刺身など
豆腐でもたんぱく質を摂取することが出来ますが、植物性たんぱく質よりも動物性たんぱく質の方が栄養価が高く吸収も良いため、出来るだけ魚や肉を中心とした食事が理想的です♪でもお肉やお魚だと、白米も食べたいですよね・・・
炭水化物の摂取はもちろん必要ですが、白米は血糖値が急激に上昇しやすいため、雑穀米や玄米の方が血糖値も上がりづらく体内を整える効果もあるためオススメです☆
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この他にも実はオススメしたいのが、葉酸です!しかし葉酸は、調理加熱することで栄養が失われてしまうためサプリメントでの摂取が最適です♪
妊娠中におすすめの葉酸サプリはいつまで飲むべき??摂取量は??や妊活中や妊娠初期には葉酸が必要!厚生労働省の基準もあります!で詳しくお話していますので、ぜひ合わせてご覧ください☆
まとめ
- 不妊になりやすい女性の特徴は、年齢だけでなく月経や性感染症などが関係している
- 不妊になりやすい男性の特徴は、肥満や喫煙だけでなく小児期にかかった病歴が関係していることも
- 不妊治療はデリケートな問題ですが、夫婦でよく話し合い納得して行うことが大切
- 不妊治療にオススメの食べ物は、ビタミンE・亜鉛と高たんぱくで低糖質な食事☆
子どもを授かりたいと思い妊活を始めても、なかなか授からない時は不安だけでなく「どうして」とイライラしてしまったり、悲しくなったりと情緒(じょうちょ)不安定になることもありますよね。しかし、マイナスに考えるばかりでは疲れてしまって夫婦関係が悪くなることもあります。
少しずつ前向きに原因の特定や、改善をしていけるのが一番ですよね!そんな時は、美味しい食べ物を食べることが一番ですよ♪不妊治療にオススメの食材は、美味しいものが多くお肉などでスタミナを付けられるので心にも良いですよね!
ぜひ、この記事を参考に食事や原因について考えてみてください☆あなたの元に、新たな命が宿りますように。