妊娠(にんしん)の確率を上げるには、排卵(はいらん)日の四日前を知っておくことが重要です。そもそも排卵日がわからなければ妊娠する確率を上げることはできません。しかし、人間の体調には個人差があり、排卵日の周期(しゅうき)も変わります。
そのため最も妊娠の確率が高い日を逃してしまうこともよくあることでしょう。そこで、この記事では排卵の周期や妊娠の確率を上げるベストなタイミング、ご自身の排卵日を予測する方法もあわせて紹介します。
もくじ
排卵日の周期とは?
排卵日とは、卵子(らんし)が卵巣(らんそう)から放出される日のことを排卵日と言います。この排卵は、一定の周期で繰り返されており、この周期を生理(せいり)周期と言うんですね。
妊娠の確率を上げるには、この生理周期をしっかり知ることから始まります。では、どのような仕組みになっているのか一緒に見ていきましょう!
卵胞(らんほう)期
卵胞期とは、卵巣の中に卵子のもととなる原始(げんし)卵胞というものがあり、この原始卵胞が徐々に育っていく過程を卵胞期と呼びます。卵胞が18~20ミリほどの大きさになると1個の卵子を放出し、子宮内膜(しきゅうないまく)も徐々に厚くなってくるんです。
排卵期
排卵期とは、卵胞が成熟(せいじゅく)し卵子が卵巣から放出される時期のことを排卵期と呼びます。ホルモンバランスが崩れやすくなるので、精神的にも不安定になりやすい時期です。
また、排卵痛と言う排卵に伴(ともな)う下腹部の痛みを感じることがあります。これは卵子が卵巣の壁を破って放出される際、中に入っている卵胞液と血液が一緒に流れ出し、腹膜を刺激することで下腹部に痛みが生じます。
排卵痛は通常2~3日間で収まりますが、痛みが続くようであれば他の原因が考えられるので早めに受診しましょう。
黄体(おうたい)期
黄体期とは、排卵が終わった後に女性ホルモンの黄体ホルモン(プロゲステロン)が大量に分泌(ぶんぴつ)されることから黄体期と呼んでいます。黄体期になると基礎体温が0.3~0.6度ほど上昇するのが特徴です。
黄体ホルモンの影響でイライラや不安な気持ち、怒りっぽくなりやすい時期でもあります。
生理
生理とは、着床しなかった卵子とともに子宮内膜が剥がれて、血液とともに体外に排出。分泌されていたホルモンが急激に低下し体温が低下することで、血行不良になり冷え性や生理痛を感じることもあります。
また、生理時の出血の影響で貧血になり、めまいや身体のだるさを感じることもあるでしょう。


妊娠の確率を上げるベストタイミングはあるの?
妊娠するには、卵子が卵巣から排出されたタイミングで精子と受精させることです。卵子の寿命は排卵されてから12~24時間。一方で精子の寿命は2~5日と言われています。
この短い期間で受精させるには、いつ性交渉するのがベストタイミングなのでしょうか?排卵日前後の妊娠確率を調べてみました。
排卵日 | 五日前 | 四日前 | 三日前 | 二日前 | 一日前 | 当日 | 排卵後一日 | 排卵後二日 |
妊娠確率(%) | 6.1 | 14.2 | 24.3 | 30.3 | 38.4 | 17.2 | 5.1 | 0 |
最も妊娠確率が高くなるのが排卵日の前日に性交渉することです。しかし、前日のみ1回だけの性交渉では生理周期がずれたときに合わなくなる可能性があります。ずれることをあらかじめ予想しておいて、排卵日の四日前には1度性交渉することで妊娠の確率が上がるでしょう。


排卵日を詳しく知る3つの方法
妊娠の確率を左右する排卵日。自分の体調を見ながら排卵日を予測しても、合っているのか間違っているのか分かりづらいですよね。そこで、排卵日を詳しく知る3つの方法をお伝えします。
- 基礎(きそ)体温を記録する
- 生理周期から予測する
- 排卵日検査薬を使用する
では、それぞれの詳しい方法を見ていきましょう。
基礎体温を記録する
基礎体温を正確に測るには、寝起きの状態で起き上がらずに婦人体温計で測ります。寝起き以外の時間や動いた後に体温を測ると、一定の状態で測っていないので正確な記録になりません。枕元に体温計を置いて必ず寝起き直後に体温を測りましょう!
基礎体温と妊娠の関係について、妊娠確率と基礎体温は関係ある?基礎体温を測る理由とメリットを解説!では、基礎体温の測り方をとても詳しく書いてありますので、ぜひ参考にしてみて下さい!
生理周期から予測する
生理周期は、個人差もありますが25~38日です。生理周期が安定していることを前提(ぜんてい)に、『次回の生理予定日から14日引く』ことで予測できます。例えば、生理周期が30日で生理期間が5日の場合『30-14-5=11』。次回の排卵日は、生理終了後11日目頃になります。
ただし、あくまでも予測であり生理周期が安定していない方にはおすすめできません。
排卵日検査薬を使用する
排卵日検査薬を排卵日の数日前から使用すると、陽性反応がうっすらと反応し日増しに線の色が濃くなっていきます。これは、排卵日が近付くとLHサージという黄体形成(けいせい)ホルモンが大量に分泌されている証拠(しょうこ)です。
この、LHサージが分泌されると16~24時間以内に排卵され、陽性反応が色濃く出たタイミングで性交渉を行うと妊娠する確率が上がります。


まとめ
- 排卵日の周期は、卵胞期、排卵期、黄体期、生理の4つで一定の周期になっている。
- 妊娠の確率を上げるには、排卵日の四日前と前日に性交渉する。
- 排卵日を知る方法とは、『基礎体温を記録する』『生理周期から予測する』『排卵日検査薬を使用する』以上の3つである。
この記事では、妊娠の確率を上げるために排卵日の四日前と前日に性交渉する事の大切さをお伝えしてきました。排卵日を正確に知ることは難しいですが、予測することは簡単にできます。
妊娠を望むのであれば性交渉のタイミングが大事になりますが、気にし過ぎてもうまくいかないことがあります。ストレスを抱えるのではなくパートナーとスキンシップを心掛けていけば、いずれ自然に赤ちゃんを授かることでしょう。