皆さんはご自身のパートナーとの子どもを何人にするか決めていますか?「子どもの人数までは決めていないけど、上の子との年齢をあけたい」、また「できればもう妊娠しないように気を付けたい」など様々な考えの方がいらっしゃいます。
避妊(ひにん)をするためには、男性側の協力が不可欠なのですが、望まない妊娠を避けるために女性側もできることがあるんですよ!女性が行う避妊方法と言えば、経口(けいこう)避妊薬として使われる『ピル』が一般的ですが、副作用や飲み忘れによるトラブルもあるんですよね・・・。
そこで、今回は女性が付ける避妊具【避妊リング】について見ていきましょう♪

もくじ
子宮内避妊具【リング】って?
子宮内避妊具【避妊リング】とは、女性が主体となって行う避妊方法の1つです。このリングを子宮の中へ付けることによって、精子と卵子(らんし)の受精(じゅせい)を防ぎ、着床(ちゃくしょう)を妨(さまた)げることができるので、高い避妊効果が得られるんですよ♪
しかし、装着時には普段は細菌などを侵入させないように閉じている子宮頸管(けいかん)よりも、さらに奥の子宮内に挿入(そうにゅう)します。そのため、出産を経験していない女性は子宮頸管が硬く閉じてしまっているので、強い痛みを伴(ともな)うことがあるのです。



リングの種類について
リングには【ノバT380】と【ミレーナ】という2種類があります。この2つについて詳しくご紹介しますね♪
- ノバT380
ノバT380はリングに銅が付け加えられたものです。銅そのものが体内に入るわけではないので安全に装着することができますが、銅アレルギーのある方は使用することができません。
また、経血の量が多くなる場合があるため生理のトラブルを軽減する効果はなく、避妊目的の方にオススメ!
- ミレーナ
ミレーナはリングに女性ホルモンの一種である『黄(おう)体ホルモン』が付け加えられたものです。そのため、その黄体ホルモンが子宮内膜(ないまく)に影響を与え、子宮内膜がだんだん薄くなることで経血の量を減らすことができます。
避妊目的だけでなく生理痛に悩まれている方にも効果があるので、生理のトラブルで悩まれている方はミレーナがオススメ!
どちらのリングも装着してから5年を目安に交換しましょう!5年以上放っておくと取り出しにくくなる場合があり、感染症の原因にもなってしまいますので気を付けてくださいね。その他にも不正出血があったり、腹痛が続く場合には装着した産婦人科へ受診することをオススメします。
リングを付けるメリット
リングは『T』の字の形をしているので、子宮頸管から入ってくる精子の侵入を防ぐことができます。子宮内に装着することで挙げられるメリットは、次の5つです。
- 一度装着すると長期間避妊の効果が持続する。
- ピルと比べると、飲み忘れなどを気にしなくていい。
- 生理の経血(けいけつ)量が少なくなることがある。
- 妊娠をしたくなったら、取り外すことができる。
- 手術の必要はなく、短時間での取り付けが可能。
避妊薬として使われることの多いピルは、生理痛を軽減するために産婦人科で処方してもらっている方も多くいらっしゃいます!しかし、飲み忘れてしまうことで避妊の効果が薄れてしまいますし、ピルがなくなるとその都度処方してもらわなければいけないんですよね・・・。

このリングを装着するとその心配はなくなります。生理痛の軽減にも一役買い、経血量も減るのでまさに一石二鳥♪避妊目的だけでなく、他の効果も得られ、もちろん避妊具としての効果もバッチリですのでとてもオススメです!

リングを付けるデメリット
多くのメリットがあるリングですが、それと同時に起こるデメリットについてみていきましょう!
- 不正出血が起こることがある。
- もしも妊娠してしまった場合、子宮外妊娠や感染性流産になりやすい。
- リングが子宮内から出てきてしまうことがある。
- 性感染症の予防効果はない。
リングは出産経験のある女性と比べると、出産経験のない女性の方が副作用が出やすいそうです。しかし、最近では生理についての悩みから、出産経験のない女性も多く使用されています。その他にもコンドームに比べると性感染症の予防効果はないので、性交時には男性の協力が必要不可欠!

性感染症や副作用のデメリットに焦点(しょうてん)を当てると、リングを装着するのに適しているのは出産経験のある女性で「これ以上妊娠しないように付けたい」という方に向いていると言えますね!

リングを装着することで妊娠確率は何%?!
ピルと同じぐらい、もしくはそれ以上の避妊効果が持続する避妊リング。リングを装着すると避妊率は98%と言われているので、妊娠確率は確実に下がります。しかし、100人に1人の割合で妊娠する可能性があることから、100%避妊できるわけではないんです。
リングとピルの違いを挙げるとすれば、ピルは服用していると飲み忘れる回数が多いほど妊娠の確率が上がってしまうのに対し、リングは一定の避妊率を維持してくれるのですよ!


リングの装着をオススメする理由
ピルと言えば、35歳以上の喫煙(きつえん)者、そして肥満(ひまん)気味の方などには処方してもらえないのですが、リングはそういった方も装着することができます!それでは最後に、どんな方にリングがオススメなのかチェックしておきましょう♪
- ピルが服用できない方
- 避妊目的の方
- 出産後に次の出産まで一定の期間をあけたい方
- 生理時のトラブルで悩んでいる方
避妊を目的として使用されることの多いリングですが、こういった方におすすめなんですよ♪すでにお子さんがいらっしゃる方の中には、兄弟との年齢の間隔をあけたいという方も多いですよね!リングは取り外しができるため、計画的に妊娠することができます。

まとめ
- リングは、女性が主体となって行える避妊方法
- リングを付ける際には、生理中~生理が終わってから1週間以内!
- リングには多くのメリットとデメリットがある
- リングでの避妊率は100%ではない
- ピルを飲めない方にオススメ!
今回は避妊リングについてご紹介させていただきました。妊娠出産を経験するのは女性ですので、女性が主体となれるリングは自分の体のためにもとてもオススメです!避妊率は100%ではないものの、高確率で避妊できることからメリットとデメリットをよく理解しておきましょう。
リングの交換など定期的に産婦人科を受診する必要があるのですが、それは結果的に女性器のトラブルを見つけることにも繋がります!
また、計画的に妊娠することで、ご自分の仕事や生活にも影響しにくくなるので、興味のある方はお近くの産婦人科で資料だけでももらって見てみて下さい♪