あなたはレントゲンから放射線が出ていると知っていましたか?妊娠初期は体の部位や赤ちゃんにとって重要な器官・臓器・骨などが形成される大事な時期。この時期に放射線を出すレントゲンを撮ってしまったら・・・赤ちゃんへの影響が気になって仕方ないですよね。
今回は妊娠初期にレントゲンを撮ってしまった時の赤ちゃんへの影響の有無や、妊娠初期のレントゲンで注意すべきことなどを紹介していきます。
「妊娠初期なのにレントゲンを撮ってしまった!」「妊娠の可能性があったのに撮ってしまった!」または「妊娠の可能性があるのに健康診断がある」など、様々なシチュエーションに役立つ情報を集めてます!ぜひご参考ください。
もくじ
妊娠初期症状があった!レントゲンって大丈夫?
結論から言いますと、ずばり「大丈夫です」!赤ちゃんへの危険や影響を及(およ)ぼす可能性があると言われている放射量の最低ライン(しきい値)というのがあります。
妊娠初期の最低ラインは100mGy~200mGyで、健康診断などで行う胸部X線撮影(レントゲン)で赤ちゃんが受ける放射量は0.01mGy以下。健康診断で撮影に失敗したとしても何百枚、何千枚は撮影しませんよね。だから「大丈夫」と言われているのです。
胸部X線撮影以外の数値も確認しておきましょう!
腹部X線単純撮影 | 1.4mGy |
腰椎(ようつい)X線単純撮影 | 1.7mGy |
上部消化管造影(バリュウム検査) | 1.6mGy |
注腸(ちゅうちょう)造影検査 | 8.0mGy |
頭部CT | 0.005mGy以下 |
胸部CT | 0.06mGy以下 |
腹部CT | 8.0mGy |
骨盤(こつばん)部CT | 25.0mGy |
※mGy(ミリグレイ)
健康診断で行う血液検査や心電図、聴力検査・身長体重測定は、赤ちゃんへの影響は心配は皆無(かいむ)ですので安心して受けてくださいね。また、CT検査と似ているMRI検査は磁気(じき)を使用しているため、放射線被ばくの心配はありませんよ!


また、妊娠を希望している場合、妊娠しているかどうかまだ分からない時のレントゲンの影響も気になりますよね。受精直後(受精後0~9日)の場合は、50msv(ミリシーベルト)が最低ラインとなり、健康診断のレントゲン撮影の約5000枚分の数値です。
こちらも影響はありませんので、妊娠検査薬が陽性になった後に「あっ、このあいだレントゲン撮影しちゃった・・・!」と悔(く)やんだり、不安になったりしなくても大丈夫ですよ。
引用 インスタグラム


【質問】
今日妊娠検査を受けに産婦人科に行って調べたところ、妊娠7週なのが発覚しました。だけど、妊娠していることを知らないまま、先日歯医者に行き、歯のレントゲンを撮ってしまいました。今日、エコー写真・内診・尿検査を行った結果、医師には特に何も言われませんでした。
妊娠中のレントゲンは良くないと聞きますのでとても不安です。
【回答】
先週、妊娠検査薬で陽性反応が出たので来週産婦人科に行こうと思っている者ですが、今日歯医者でレントゲンを撮ってきました。歯科のレントゲンはほとんど影響がないと言っていいとは知っていましたが、念のために歯医者さんにも確認しました。
お腹の子に影響が出る可能性は交通事故に遭(あ)うよりももっともっと低い確率なんだそうです。それよりも、歯周病や虫歯は生まれた子に口移しでうつってしまうので気をつけてくださいね、とのことでした。心配しすぎずに楽しいマタニティライフを送ってくださいね!
引用 教えて!goo(外部リンクへ飛びます)

妊娠初期のレントゲンが赤ちゃんに及ぼす影響は?

先ほど、妊娠初期でもレントゲンを撮っても大丈夫とご紹介しましたが、やはり気になるのは流産や発育遅延、先天性奇形(せんてんせいきけい)などの心配ではないでしょうか。私もレントゲンが流産に繋がるのでは?と不安になった一人です。こちらについてもしっかり調べました!
まず先にご紹介した通り、妊娠初期の放射線被ばくの最低ラインは100mGy~200mGyです。この数値を超えるためには、レントゲンを約1万枚分撮る必要があり、普通に生活をしていて数値を超えることはまずないと言われています。
ですから、健康診断やCT検査などを受けたからといって赤ちゃんへの影響はありませんので、安心してくださいね。


受精直後(受精後0~9日) | 着床しない(流産) |
妊娠4~10週 | 先天性奇形:無脳症や二分脊椎症(にぶんせきついしょう)、ダウン症など 発育遅延:同じ在胎(ざいたい)週数の他の子に比べて身体が小さく、酸素(さんそ)レベルや血糖値が低かったり体温維持ができないなどの合併症(がっぺいしょう)のリスクが高まる |
妊娠10~17週 | 精神発達遅滞(せいしんはついくちたい):知的能力の発達が遅延し、学習面に加え社会的な生活が困難になる |
こちらが、妊娠初期に万が一最低ラインである100mGy~200mGy以上の放射線を浴びた場合に、赤ちゃんに出る影響です。

妊娠初期のレントゲンはどうしてダメと言われているの?

レントゲンは妊娠初期に撮影しても影響はない、と謳(うた)っておきながら、なぜ「妊娠初期にレントゲンはダメ」だと言われているのでしょうか?理由はただ一つ。ママの気持ちの問題です!実はレントゲンを撮ったことをものすごく気にしてしまうママが多いのです。
【質問】
妊娠してるとわからずに妊娠初期に胸部レントゲンを撮るなど定期健康診断してしまいました。妊娠しててレントゲンすると子供に影響はあるんですか?
【回答】
診療放射線技師(しんりょうほうしゃせんぎし)です。全く問題ありませんよ。
引用 教えて!goo(外部リンクに飛びます)


妊娠をしているとは気付かずにレントゲンを撮ってしまった時、どうしても子供への影響が気になって心配になりますよね。妊娠中はとにかくナーバスになるもの。それに加え、ホルモンバランスの関係で意味も無くイライラしたり涙が出てしまったりもします。
そんな時にこのレントゲン問題・・・。もう不安で不安でたまらなくなると思います。しかし、先ほど紹介した数値や回答して下さっている診療放射線技師の方の言う通り、心配はいりません。
とはいっても気になると思いますので、レントゲンを受けた日や受けたレントゲンの種類を覚えておいて産婦人科で先生に相談してください。やっぱり先生の口から聞くことが一番安心すると思います!心の健康のためにも先生に色々相談していきましょう!

【質問】
妊娠検査薬にて陽性反応が出たのですが、風邪で病院へ行ったとき、お医者さんから肺炎かもしれませんと言われ、肺のレントゲンを撮りました。おそらく受精して7日後だと思います。婦人科の先生はレントゲン1枚撮っても問題ないとおっしゃってましたが、とても心配です。
【回答】
私も第2子の時、妊娠ごく初期に首のレントゲンを撮りました。はっきりと何日目だったか忘れましたが、確か4週目くらいだったと思います。私も心配で心配で、妊娠に気付いた時にすぐ産科を受診し、医師に大丈夫と言われても心配だったので、質問者さんのお気持ちはとてもとく分かります。
そのときの子は2才7ヶ月になりましたが、なんの異常もなく、健康にスクスク育っています。大丈夫。この先出産までにはまだまだいろいろあると思います。気持ちを安らかに持って、出産まで過ごしてください。
引用 教えて!goo(外部リンクへ飛びます)





過度のストレスを溜めすぎると、切迫(せっぱく)早産や早産になる可能性も出てきます。
まずは心の健康を保つために家族に頼ったり、身近な先輩ママの体験談を聞いたりしてストレスや不安を溜めすぎないようにしましょうね。でも、一番は病院の先生への相談です!何かおかしいなと思ったらすぐに病院の先生に相談することをお忘れなく!
妊娠初期のレントゲンで気をつけること

それでは、最後に妊娠初期のレントゲンで気をつけることや、妊娠に気付かずにレントゲンを撮ってしまった時の対策を確認しておきましょう!
- 妊娠していることを伝える
- 妊娠している可能性を伝える
- レントゲンを撮った日・レントゲンの種類を覚えておいて産婦人科の先生に相談
今ではほとんどの先生がレントゲン前には「妊娠の可能性はありますか?」と質問をしてくれますので、そこできちんと伝えることが大事です。中には聞いてくれなかったから伝えるのを忘れていた!なんて方もいるので、聞かれなくても自分で伝えることをお忘れなく!
妊娠していることをしっかり伝えて医師や放射線科医、診療放射線技師の方の判断にお任せしましょうね。

また、レントゲンを撮ったあとに妊娠が発覚した場合は、産婦人科の先生に相談をしましょう。その時にレントゲンを撮った日とレントゲンの種類を伝えると、先生からの回答もはっきりしますよ。より安心するためにもメモなどをしておいて覚えておくといいですね!

まとめ
- 妊娠初期にレントゲンを撮ってしまってもほとんどが問題ない
- レントゲンを1枚撮っただけでは妊娠初期に浴びてはいけない放射線量には達しない
- レントゲンを撮る前に妊娠の有無や可能性を伝えましょう!
- 気にして不安になったりストレスを溜める前にまずは病院で相談!
「妊娠に気がつかずに健康診断を受けてしまった!」という方も、あまり心配しすぎることはありません。単品の検査による放射線は、赤ちゃんを心配するほど高いものではないのです。不安になったら心の健康のためにも産婦人科で相談してくださいね!
また、レントゲンはママの身体の健康を調べるためにもとても大事な検査の一つです。レントゲンで大きな病気を早期発見することも、とても大事なことだということを決して忘れないでくださいね。
ママも赤ちゃんも健康に過ごしていきましょうね♪