生理は女性が子供を授(さず)かれる体になったことを知らせてくれる大事な役割をします。しかし女性が妊娠することが出来る年齢には適齢期(てきれいき)があり、閉経(へいけい)と共に終了してしまい女性は妊娠することが難しくなってしまいます。
今回は、閉経と閉経後の更年期について紹介していきます。今まで中々、子供を授かれなかった方やもう妊娠は望まない方も閉経した後のこれからを夫婦で一緒に考えてみてくださいね。

もくじ
閉経とは?
女性は成長と共に妊娠できる体になると生理が来ますよね。生理は受精せず使われなかった受精卵が新しい受精卵を迎えるために外へ排出されることで起こるのですが、受精卵の数には限りがあります。
原子卵胞(げんしらんほう)が成長し受精する準備が整ったものを受精卵と言い、この原子卵胞は自分がお母さんのお腹にいる頃に作られるのですが、新しく増えることはなく減少し続けてしまいます。そして、原子卵胞の数が1000個以下になると閉経していくのです。
次に閉経についてより詳しく見ていきましょう。
閉経について詳しく知りたい!
閉経が起こる年齢は日本人女性では50歳頃が平均だと言われていますが、個人差があり、40代で閉経する人もいれば50代後半の人もいます。妊娠については閉経の10年前から出来なくなってしまうので、平均で40歳頃が限界になるのです。
そして原子卵胞が1000個以下になると閉経が起こるのですが、初経(しょけい)が起こった年齢が早いとその分閉経するのも早いのではないかと思われる方もいると思います。しかし初経の早さと閉経する年齢には因果関係(いんがかんけい)はありません。
生理については生理周期が乱れ間隔が短くなったり長くなったりするだけでなく、生理の量が増えたり減ったりと全体的に不安定になってしまいます。しかし、こういった症状が起こることなく急に生理がぱたりと来なくなる人もいるのです。

閉経後も妊娠する?


生理が止まり無排卵の状態が一年続くと妊娠するのは、厳しいようです。しかし、閉経した原因や一時的に生理が止まっていたなどによっては妊娠する可能性がないとは言い切れません。
閉経したと思っていたら妊娠していたことが分かった、なんていうケースもごく稀にあるようです。自分自身では判断し難いので、閉経したかもしれないと思ったら一度、病院で診てもらうことをオススメします。
閉経後の避妊について
閉経したと思っていても妊娠することは、本当に珍しいことではありますが起こり得ることです。もう子供を望まない夫婦は生理が来ていないから大丈夫だと思わず、しっかりと避妊をしましょう!
また、閉経後の避妊の方法は、一般的に避妊の方法として知られているコンドームを使うのもいいですが、子宮内に装着する子宮避妊器具を使用することもいいでしょう!子宮避妊器具は、経産婦かつ妊娠を望まない方に特に医者が進める避妊法です。
子宮避妊器具については、装着時の妊娠確率は何%??手術不要の【避妊リング】ってなに?で詳しくお伝えしているので、ぜひご参考ください。
妊娠を望むなら
閉経は50歳頃に起こる方が多いのですが、30歳代という早い時期に閉経してしまう早期閉経になる方もいます。30歳代はまだまだ子供を授かることが出来る年齢にもかかわらず閉経が起こってしまうのは子供を望む方にとっては非常に残念で悲しいことですよね。
一年以上、生理が止まり閉経してしまうと妊娠することは難しいと言われてますが、閉経した直後なら妊娠できる可能性が見込めます。
閉経直後は原子細胞がまだ残っており、この残っている原子卵胞に刺激を与え成熟した卵子へと成長させた後に体外受精をすることで妊娠が期待できる方法があるのです。
閉経したら意識してほしい更年期(こうねんき)
閉経と同時に体に起こる変化として更年期と言われるものがあります。女性にとっては聞きなじみがあるかもしれませんが、更年期の症状について詳しく説明していきますね。
閉経から前後10年くらいの期間を更年期と言い、平均的な閉経の年齢が50歳頃なので、45~55歳が目安となります。年齢とともに卵巣の機能が落ちることで、十分にホルモンが分泌出来なくなりホルモンバランスが崩れることが更年期の原因です。

更年期の症状
更年期では、体が変化をする上で様々な不調や症状が現れてしまいますが、体が変化になれるまでの10年間の間なのでずっと続くものではありません。
- ほてり、のぼせ、発汗、寒気、冷え、動悸(どうき)
- 胸痛(きょうつう)、息苦しさ
- 疲労感、頭痛、肩こり、めまい
- 精神的症状として、イライラ、抑(よく)うつ気分、涙もろくなる、意欲低下、不安感
- 腰痛、関節・筋肉痛、手のこわばり、むくみ、しびれ
- 皮膚の乾燥、湿疹(しっしん)、かゆみ
- 排尿(はいにょう)障害、頻尿(ひんにょう)
引用 オムロン式美人(外部リンクに飛びます)
以上のようなものが更年期の症状となりますが、これらの症状が強く表れてしまうことを更年期障害と言います。更年期障害になると、日常生活を送るのが大変になってしまうこともあるのです。
更年期障害は、ホルモンバランスの乱れによる身体的変化によるものだけではなく、家庭環境や人間関係などが要因となる環境要因と、性格などから来る心理的要因が重なって引き起こるので、なるべく原因を取り除きたいですよね。

更年期障害の予防と対策
更年期障害は更年期の女性の2~3割の人がなると言われています。更年期障害は、日常生活を送るのが大変になるほど更年期に起こる症状が重くなってしまうので、出来たらならないように予防・対策をしたいですよね!更年期障害になってしまうリスクを下げる方法をお伝えします。
- バランスの取れた食生活
- 有酸素運動を積極的に行う
- サプリメントや市販の薬を飲む
- アロマを嗅いでリラックスする
バランスの取れた食生活の中でも、女性ホルモンと似た働きをする栄養素のある大豆製品を摂ると良いですよ。有酸素運動は無理なく続けることが大切です。また、アロマなどを嗅いでリラックスすることもオススメです♪
しかし、予防をしても更年期障害になってしまうことはあります。少しでも、体調が優れないなどの体の異常が感じられた場合には病院を受診しましょう。
まとめ
- 閉経する平均的な年齢は、50歳頃だが個人差がある。
- 閉経しても妊娠する確率はあるので、避妊はしっかりと行う。
- 閉経後でも、妊娠できる可能性のある治療がある。
- 閉経時には、更年期も意識する。
閉経後でも、可能性は低いですが妊娠することはあります。ですから、子供を望まない方は油断せず避妊をしっかりと行い、子供を望む方は治療することも良いでしょう。
閉経後には、もう子供は望まないのか、子供が欲しいのかを夫婦でよく話し合ってこれからのライフプランを考えていきましょう。そして、閉経後には体に急激な変化が起こることで様々な症状が表れます。ですから、より一層に健康を意識することが大切ですよ!