産後に2人目が欲しいと思ったことはありませんか?子育てに集中するために避妊(ひにん)したいと思うときもあるでしょう。どちらにしても、産後2ヶ月の妊娠(にんしん)確率を知っておくことはとても重要になってきます。
産後2ヶ月の妊娠確率を知っておくと、2人目を授かりたい時や今後の家族計画を立てる時にも役に立つんです!そこで、産後2ヶ月の妊娠確率についてご紹介させていただきますね。
もくじ
産後2ヶ月の妊娠確率はどれくらい?

産後2ヶ月後は妊娠しやすいと聞きますが、実際の妊娠確率は高いのでしょうか?あかちゃんを産後すぐに授かりたい場合や子育てに集中したい時に避妊する場合にも、産後2ヶ月の妊娠確率を知っていると役に立ちます。
産後2ヶ月の妊娠確率は高いとは言えません。それは女性ホルモンの分泌(ぶんびつ)や出産のために大きくなった子宮(しきゅう)に関係があります。ほかにも排卵(はいらん)日が特定しにくいなどの色んな原因で産後すぐの2ヶ月あたりは妊娠確率が低くなっているんです。
産後すぐの妊娠確率を下げている原因についていくつかご紹介させていただくので、一緒に見ていきましょう!
排卵を抑えるホルモンとは?
出産をすると、プロラクチンという授乳(じゅにゅう)を助けてくれる女性ホルモンの分泌が増えます。この女性ホルモンが分泌されると、月経(げっけい)や排卵が抑制され、結果的に妊娠しづらくなってしまうんです。
さらに妊娠確率を下げているのはプロラクチンだけではありません。産後は出産のために大きくなった子宮を元の大きさに戻すために収縮する必要があります。産後の子宮回復を助けてくれるのがオキシトシンという女性ホルモンです。
この2つのホルモンが母乳を分泌する機能をコントロールしていて、結果的に産後の妊娠確率低下につながっています。しかし、すべての人が妊娠しないというわけではないので、あかちゃんを望まない場合はしっかりと避妊することが大切ですよ!
産後の性行為は控えたほうがいい?
産後すぐにあかちゃんを授かりたいと思った時、産後1ヶ月以内にパートナーと性行為したいと思うかもしれません。しかし、それはとても危険なことなんです。産後すぐから通常の5倍ほどの大きさになった子宮は元の大きさに戻ろうと、収縮(しゅうしゅく)を始めます。
出産後からちょっとずつ子宮は収縮し、約6週間から8週間ほどかけて元の大きさに戻りながら回復していきます。産後2日から3日までは子宮がもとの大きさに戻るための収縮度合いが大きくて、強い生理痛のような痛みが起こることがあります。
オキシトシンは子宮収縮のために分泌され、妊娠確率を低下させます。産後2ヶ月ほどは子宮収縮の痛みが発生したり、子宮を回復させてあげることが大切です。次の妊娠のためにも子宮を回復させてあげ、妊娠の準備をするつもりで休むようにしましょう!
産後は排卵を特定しにくい
産後すぐは妊娠しやすい排卵日前後を特定するのが難しいです。産後すぐは生理が来ない月や女性ホルモンによって排卵が抑えられています。排卵日の特定に必要な生理周期(しゅうき)を把握するための基礎体温測定は、夜中の育児などで睡眠が不規則で正確に測定できません。


しかし、基礎体温を知っておくことはとても重要なので、妊娠確率と基礎体温は関係ある?基礎体温を測る理由とメリットを解説!で詳しくご紹介させていただいてるので、ぜひご覧になってくださいね!
産後すぐはこのように排卵日を予測することが難しく、たとえ予測できたとしても女性ホルモンの影響で無排卵の場合もあるので、計画的に妊娠することは難しいです。しかし、確実に妊娠しないわけではなく、急に排卵が起きることもあるので、気をつけましょう!
産後いつから妊娠できるの?

産後2ヶ月後の妊娠確率は低いとわかりましたが、いつくらいから妊娠できるのでしょうか?排卵は産後2ヶ月以降に起きると言われていますが、不安定なことが多いので確実に妊娠できるわけではありません。
2人目が欲しいと思っても、どれくらいから子作りをしていけばいいかわからないですよね。目安として、生理周期が安定してくる時期だと考えましょう。計画的に2人目を作る場合は生理周期や排卵日がいつなのか把握したほうが妊娠しやすくなります。
そこで、産後に生理再開するタイミングについてお調べしたので、ご紹介していきますね!
いつから生理が再開するの?
産後に生理再開するタイミングは個人差があり、授乳している場合と授乳していない場合で変わります。授乳していない場合は排卵を抑えるプロラクチンという女性ホルモンがあまり分泌されないので、比較的早い産後2ヶ月から3ヶ月で生理が再開することがあります。
授乳している場合はプロラクチンが多く分泌され、排卵を抑える作用があり、授乳していないよりも生理再開が遅くなることがほとんどです。授乳をしていると、卵巣機能の回復が遅くなる傾向があり、完全母乳の場合は1年以上無月経が続くことがあります。
しかし、授乳している場合でもほとんどの人は1年以内に生理が再開しているんですよ。生理が再開しても、生理周期が不安定だったり、排卵がない場合がありますので、注意して生理の様子を見ていきましょう!


生理が始まるサインとは?
授乳しているか、いないかで生理再開のタイミングは変わりますが、大体の人は1年以内には生理が再開するということでした。生理再開のタイミングは予測できませんが、いつ来てもいいように生理が始まるサインを知っておくことは大切です。
- 腰痛、頭痛、下腹部痛などの痛み
- 異様な眠気
- 胸の張り
- 便秘
- 食欲不振
- イラつきや落ち込みなど精神面での不調
基本的には妊娠前と同じ症状が生理前に起きます。妊娠前と同じ症状が現れたら、もうすぐ生理が起きるのかなと思って、心構えしておくことで下着を汚さずに対処ができそうですね!産後特有の生理前の症状はあかちゃんが母乳を飲むのを嫌がることがあります。
産後の生理前はホルモンバランスによって母乳の味や出方が変わることがあり、あかちゃんがその変化に気づくことがあるんですよ。もし、あかちゃんが母乳を飲むのを嫌がるなら、生理のサインの1つとして受け取りましょう!


産後の過ごし方に気をつけよう!

産後の過ごし方は今後、妊娠する上でも重要になってきます。産後は次の妊娠確率とも関わりがあり、しっかり休まないと妊娠確率を下げてしまうことがあるので、気をつけましょう!
産後は子宮の収縮する時に起こる痛みや、睡眠不足によって精神的に辛くなってしまい、中々元気が取り戻せないこともあるかもしれません。
そんな方のためにできるだけ楽になってもらえるような過ごし方をご紹介させていただくので、一緒に見ていきましょう!
産後の体の変化に気をつけよう
産後数日後から悪露(おろ)が起きたり、子宮収縮が起き始めます。悪露とは産後すぐから1ヶ月ほど続く子宮からの出血のことです。子宮から血液や卵膜(らんまく)、リンパ液などが一緒に排出され、1ヶ月程度で白いおりものに変化していきます。
悪露や子宮収縮が起きると、下腹部にひどい痛みがする時があります。そんな時はカイロや湯たんぽを使って、お腹を温めると症状を穏やかにできるのでおすすめです。
産後から1ヶ月は下腹の痛みや出産疲れから体が辛く感じると思いますが、休息をしっかり取り、規則正しい生活を心がけましょう!
バランス良く栄養を摂(と)る!
産後は自分のためにも、あかちゃんのためにもバランス良く栄養を摂るようにしましょう。特に母乳育児中は栄養バランスと水分補給を摂るようにしてください。産後に摂った方がいい栄養と食材を一緒にご紹介していきます!
- 葉酸
キャベツやほうれん草などの緑黄色野菜全般や納豆に多く含まれています。
- 鉄分
レバーや卵、しじみなどに多く含まれています。
- ビタミンC
柑橘類や緑黄色野菜に含まれています。特にレモンが多いです。
- タンパク質
肉や魚類だけでなく、卵や大豆にも含まれます。
- カルシウム
牛乳や煮干しに含まれているだけでなく、小松菜やひじきにも含まれています。
5つの栄養素をバランス良く、日々の食事で摂っていくことが大切になります。例に紹介した食材を元にバランスがいい料理を作ったり、食事以外にジュースやサプリなどで補給するのも手軽でとてもおすすめです!
バランス良く食事を摂ることは日々の健康にもいい影響を与えてくれるので、栄養バランスを心がけていきましょう!
休息をこまめに取る!
産後2週間以降から少しずつに動けるようになると思いますが、そんな場合もこまめに休息を取ることが大切ですよ。あかちゃんは昼夜関係なく泣くので、お母さんはまとまった睡眠が取りにくく、睡眠不足になりがちです。
産後1週間から2週間はとにかく、子宮や体の回復のために安静することが大切です。次の妊娠のためにもお母さんの体を休めることは大切になってくるので、休める時に少しでも体を横にして過ごしましょう。
あかちゃんと一緒に寝起きするつもりで休息を取るようにしましょう。休みを挟んであげることは体のためだけではなく、心のためにも必要なことです。眠れない時は目をつぶり、少しでも体を休ませてあげましょう。

まとめ
- 産後2ヶ月後付近は女性ホルモンの影響で排卵が抑えられていて、妊娠しづらくなっている。
- 産後2ヶ月ぐらいは排卵が不安定なため、妊娠を望むなら生理周期が安定するのを待つ。
- 産後の生理再開は授乳していない場合で2ヶ月から3カ月、授乳している場合でもほとんど1年以内には生理が再開する。
- 産後すぐに休まないと、反対に次の妊娠確率を下げてしまうことがあるので、体と子宮の回復を優先することで大切。
- 体の変化に気づき、栄養バランスと水分補給に気をつけ、十分に休息取り、産後を過ごすといい。
産後2ヶ月の妊娠確率はあまり高いとは言えなかったのは女性ホルモンの働きでしたよね。授乳を助けてくれるプロラクチンや子宮収縮を助けてくれるオキシトシンの分泌によって、排卵や生理が抑制されて、結果的に妊娠確率が低くなりました。
2人目が欲しいなら、排卵や生理が不定期な時は子宮や体の回復を優先し、次の妊娠準備のためにしっかりと休むことが大切です。生理再開しても、排卵を予測することが難しいですが、生理周期を把握することはとても大切になります。
授乳するかしないかで生理再開のタイミングは変わってくるので、ご紹介した時期を目安に考えると良いでしょう。辛いときもあると思いますが、栄養バランスや水分補給に気をつけて、産後は十分に休息を取りながら過ごすようにしましょう!