双胎妊娠では、一卵性や二卵性という言葉の他に「DD双胎」や「MD双胎」という言葉を耳にすることはありませんか?胎盤(たいばん)や胎嚢(たいのう)の数から診断される「膜性診断(まくせいしんだん)」によって分かるものなのです!
膜性診断では、お腹の中の双子がどのような環境で育つかが分かりますよ♪また、起こる可能性のあるリスクを把握する手段でもあります!
「栄養は行き届くのか」や「一緒にいることで妨げあうことはないか」などを診断してもらって、安心した気持ちで妊婦生活を送りたいですよね!そこで今回はDD双胎やMD双胎について調べてみました♪
もくじ
妊娠したら双子だった!!DDとは?MDとは?
双胎妊娠と判明したら病院では「膜性診断」が行われます。膜性には、胎盤と胎嚢の数で「DD双胎」「MD双胎」「MM双胎」と三種類に分類されます!
通常一人の赤ちゃんだったら胎盤も胎嚢も一つずつですが、双子だと胎盤や胎嚢が一つだったり、または二つあったりするんですよ!


赤ちゃんや母体への影響を診察するために、膜性診断は経膣超音波検査法(けいちつちょうおんぱけんさほう)で行われ、膣の中からの超音波検査で詳しく子宮を診察します。そして胎盤や胎嚢の数が確定されるんですよ♪
では、「DD双胎」「MD双胎」「MM双胎」とはどのような膜性になっているのでしょうか!赤ちゃんが受けるリスクも併せて詳しく見ていきましょう♪
DD双胎(二絨毛膜二羊膜双胎)
DD双胎とは、英語の「Dichorionic Diamniotic Twin」を略したもので「DD twin」とも言われ、二人がそれぞれ胎盤と胎嚢を持っている状態なんです♪
イメージとしては部屋が二つ、食事も二つあるような感覚でしょうか☆お互いが邪魔することなくゆっくり寝ることができるし食事も一人分を取ることができ、最もリスクが低いと言われているんですよ♪
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こちらはDD双胎のお母さんの投稿です!上の赤ちゃんのエコーは横向きで気持ち良さそうにしていますね♪一人一部屋でゆっくり過ごせているのでしょう☆

赤ちゃんへのリスクは低いのですが母体への影響があって、お母さんのお腹は8か月目頃には単胎妊娠の臨月ほどの大きさになり、切迫早産のリスクを伴う場合があるんです。一人の赤ちゃんを身ごもるよりも、体に多く負担がかかってしまうんですね!
妊娠したら双子と判明!!お腹はどれくらい大きくなるのか大調査!!では、安定期に入った5か月からのお腹の変化を紹介していますよ♪これからどのようになっていくのか目安を知ることもできますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
他に、二人に栄養を与えているため妊婦糖尿病などの可能性もあります!赤ちゃんが大きくなってくると胎盤から出るホルモンがインスリンの働きを弱くしてしまうため糖尿病にかかりやすくなることがあるのです!胎盤を通じて赤ちゃんにも影響が出てしまうので注意が必要なんですよ!

MD双胎(一絨毛膜二羊膜双胎)
MD双胎とは、「Monochorionic Diamniotic Twin」の略で「MD twin」とも呼ばれます。別々の胎嚢なのですが、一つの胎盤から栄養を受ける状態になっています!部屋は二つあるのですが食事が一つしかなく分け合って食べなければならず、どちらかに栄養が偏ってしまうことがあるのです!

MD双胎特有のリスクとは、双胎間輸血症候群(TTTS)と呼ばれる病気です。胎盤が一つしかないため片方の赤ちゃんに血液が多く流れ、もう片方の赤ちゃんは血液が少なくなってしまうことなんですよ!
胎盤を通じて二人の血液が行ったり来たりしているのですが、バランスが崩れた時に片方の赤ちゃんに血液が多く流れてしまうということが起こるのです!

血液が多く流れた赤ちゃんは、栄養も多く尿の量も増えて「羊水過多」となります。呼吸が苦しくなったり嘔吐してしまうことがあります!反対に、血液が少ない赤ちゃんは、栄養も尿も少なく「羊水過少」になり腎不全を引き起こしまうこともあるんですよ!
羊水の量に差が出てしまうと、多い方が少ない方を押してしまうことがあります!その異変は「お腹の片方が膨れてきてるかな?」と、お母さんが気づくこともあるそうですよ!

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はっきりと二人が映っていますね☆お腹の中から仲良しな双子ですが、MD双胎のお母さんの投稿です!途中、お医者様から「もしかすると1人は元気ないかも」と話があったそうですが、二人とも心拍が確認できたようです!

もう一つの膜性判断☆MM双胎
冒頭でも触れていますが、膜性には三種類あって「DD双胎」「MD双胎」の他に、「MM双胎」があります!MM双胎とは、「Monochorionic Monoamniotic Twin」の略で「MM twin」と呼ばれているんですよ♪
一絨毛膜一羊膜双胎で、二人の赤ちゃんが一つの胎嚢と胎盤で生活する状態なのでリスクが高いと言われています。

DD双胎で考えられる早産や妊婦糖尿病の他に、MD双胎特有の病気である双胎間輸血症候群(TTTS)になる可能性もあるのですが、MM双胎なので起こる「臍帯相互巻絡(さいたいそうごけんらく)」というリスクも伴ってしまうのです!
臍帯巻絡(さいたいけんらく)は、へその緒が胎児に絡まってしまうことを言いますが、臍帯相互巻絡とは二人のへその緒同士が絡まってしまう症状なんですよ!へその緒は栄養を送るもの、絡まってしまうと通りが悪くなり栄養が十分に届なくなってしまいますよね!

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MM双胎のお母さんが病院で説明を受けた内容です!早産や病名などが多く記されていて、リスクの高い膜性であることが分かりますね。投稿の中には、赤ちゃんがお腹の中で動くことでへその緒が絡まってしまうので「安静にしていても予防にならない」と書かれていました。


膜性は一卵性や二卵性と関係ある?
ここまで三種類の膜性「DD双胎」「MD双胎」「MM双胎」について見てきましたが、この膜性は一卵性や二卵性とは関係があるのでしょうか?リスクの低いDD双胎になるのは、どのような場合なのでしょう。


卵性と膜性の関係
三種類の膜性で「どの膜性ができるの?」かは、赤ちゃんが一卵性であるか、二卵性であるかが関係しています。表にまとめましたのでご覧ください!
【卵性と膜性の関係】
卵性 | 膜性 |
一卵性 | DD双胎(二絨毛膜二羊膜双胎) |
MD双胎(一絨毛膜二羊膜双胎) | |
MM双胎(一絨毛膜一羊膜双胎) | |
二卵性 | DD双胎(二絨毛膜二羊膜双胎) |

二卵性の場合は、二つの受精卵が着床して胎盤と胎嚢ができるのでDD双胎のみになります。一卵性の場合は、三種類すべての膜性の可能性があるんですよ!どの膜性になるかは分裂の時期によると言われています♪
一卵性は1000組に3~4組の確率と言われていますので、一卵性のMM双胎で生まれてきた双子は、奇跡的な細胞分裂や多くのリスクを乗り越えてきた強い赤ちゃんたちですね♪
一卵性のMD双胎も、双胎間輸血症候群(TTTS)になるリスクがあるので、二人で栄養を分け合ってきたおりこうさんの双子なんですよ!
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MD双胎で一卵性の赤ちゃんのエコー動画です☆片方の赤ちゃんから男の子であることが判明しました!一卵性は性別も血液型も一緒になりますので、先生も「お父さん!怪獣が二人で大変だよ~(笑)」などとおっしゃっています!


この後、元気に生まれた紹介動画もありましたので合わせてご覧ください!むちむちな健康体のお兄ちゃん☆天井に向かって手を上げている弟くん、二人の姿が可愛いですよ♪
引用YouTube
エコーで見た通り☆元気な男の子たちですね♪お腹の中でも大きさが違ったようですが、生後6か月のこの動画の時点では体重差が3kg!お兄ちゃんの方が大きくなりました!


まとめ
- 双胎妊娠では膜性診断が行われ、胎盤と胎嚢の数で「DD双胎」「MD双胎」「MM双胎」の三種類に分類される。
- DD双胎とは、胎盤と胎嚢が二つずつあり最もリスクが低いが、お腹が大きくなることから切迫早産の可能性や、二人に栄養を与えているため妊婦糖尿病などになりやすい。
- MD双胎は、胎嚢は二つあるが胎盤が一つしかないため、MD双胎特有の病気「双胎間輸血症候群」のリスクがある。
- 胎盤と胎嚢が一つずつしかないMM双胎は、二人のへその緒が絡まる「臍帯相互巻絡」という症状を起こす場合がある。
- 一卵性はすべての膜性になる可能性があり、二卵性はDD双胎のみである。
今回は、「DD双胎」「MD双胎」「MM双胎」とそれぞれの持つリスクについて調べましたが、膜性によって様々なリスクがあることを知り、双子が共に成長する難しさを感じました。
双子を妊娠する確率は100組に1組と言われていますが、一卵性双生児の誕生は明確に分かっていないこともあります!双子の誕生や、授かったお母さんの体はとても神秘的ですよね!
お腹の中では二人が同時に大きくなって、生まれてからの授乳やお世話も二人分しなければならず、双子のお母さんは本当に大変と思いますが、元気な赤ちゃんたちと幸せで笑顔溢れる日々が過ごせますことを願っています♪