妊娠が分かると嬉しい気持ちと、不安な気持ちが一気に押し寄せてきますよね。これから起こる大きな体の変化についていけるかどうかや、順調に育ってくれるのか・・・など悩み出すとキリがないほど、お腹の赤ちゃんのことでいっぱいになるかと思います♪
そんな中、特に気になるのは風邪などの感染症ですが、感染症の中でも近年耳にすることの多い風疹についてどのくらいご存知ですか?予防接種を受けよう!とは聞くけれど、子どもの頃に受けたって聞いたことがあるな~。程度で記憶もあやふやだったりしますよね。
今回は、そんな風疹の抗体検査や抗体価、予防接種などについてお話していきます☆
妊婦さんは風疹抗体価がどのくらいあると安心?

子どもだけでなく大人でも感染の恐れがある風疹ですが、妊婦さんは特に気を付けなければいけません。風疹は、予防接種だけでなく抗体検査もあり、採血によって自身の抗体価がどのくらいなのか知ることが出来ます。
体の中に侵入してきた、ウイルスに対して対抗する物質(抗体力)の量や強さ(力価)のこと
風疹の予防接種や抗体検査は、どこでも受けることが出来るわけではないため、病院へ行く前に電話で必ず確認しましょう。最近では、妊娠を望む方や、妊婦さんと同居されているご家族の方は無料で抗体検査を受けることが出来る自治体もあります♪妊婦さんだけでなく、パパも受けやすいのは助かりますね☆
無料で行っているかどうかや、風疹に関する助成があるかどうかは自治体によって異なりますので、お住まいの地域の保健所に確認してみてください☆抗体検査の結果を知るまでに約1週間前後かかりますが、十分な抗体価があると分かれば予防接種を受ける必要がなくなります。注射が苦手な方は、出来るだけ一度で済ませてしまいたいですよね!
風疹の抗体検査の方法は、HI法やラテックス法などがあり検査方法によって、結果に表記されている内容が違います。今回は、厚生労働省から抗体価の目安が発表されている、HI法とEIA法の2種類の抗体価についてお話していきます☆

抗体価/HI法 | 妊娠を希望する方/より確実に予防を行う必要がある方 | それ以外の方 |
8倍未満 | 風疹に対する免疫がないため、風疹のワクチン接種を推奨。 | |
8倍・16倍 |
|
|
32倍以上 |
|
引用厚生労働省(外部サイトに飛びます)

抗体価/EIA法 | 妊娠を希望する方/より確実に予防を行う必要がある方 | それ以外の方 |
陰性または判定保留 | 風疹に対する免疫がないため、風疹のワクチン接種を推奨。 | |
陽性 |
|
|
陰性 |
|
引用厚生労働省(外部サイトに飛びます)
数値によって、風疹のワクチン接種を受けるかどうかが分かれますが、妊娠を望む方は陰性もしくは32倍以上でない場合ワクチン接種が必要になります。もしお手元に検査結果がある方は、ぜひ確認してみてくださいね!


妊婦さんが風疹の抗体検査を受ける場合
妊婦さんの場合、必ず産婦人科で血液検査を受けているかと思います。この血液検査の中に、風疹の抗体検査が含まれており検査結果に【風疹抗体】や【風疹/HI】と表記されているところが、あなたの風疹抗体価です☆先ほどもお話した通り、検査方法によっては風疹ウイルス陰性と書かれている場合もあるので、ぜひ確認してみてくださいね!
この投稿をInstagramで見る
引用インスタグラム

しかし、妊娠中の方が陰性であったり32倍以上でない場合、風疹のワクチン接種を受けることが出来ません。これまで世界的に見ても、妊娠中に風疹ワクチンを接種して流産をしてしまったり、お腹の赤ちゃんに影響が出たと言うことはありませんが「100%影響が出ない」とは断言出来ないことが理由です。
確かに、何事も100%はないので万が一のことを考えると怖いですよね・・・では、妊娠中の方で風疹抗体価が低い場合はどうすれば良いのでしょうか?
- 不要な外出は避ける
- すぐにご主人や同居家族の方にも、風疹抗体検査を受けてもらう
- 自分やご家族、職場の方が風疹にかかったらすぐに病院へ行く
- 出産後出来るだけ早く予防接種を受ける
不要不急の外出は極力避けるしか方法がないんですね・・・妊娠中は、情緒(じょうちょ)不安定にもなりやすいので、気軽に外出出来なくなるのは辛そうです。また、もし風疹抗体検査で問題がないと言っても、ご家族には風疹抗体検査と予防接種を受けてもらうことも大切です☆
妊娠を希望する方はもちろんですが、風疹は飛沫(ひまつ)感染によってうつるため、電車内や会社内などでの咳やくしゃみなどで感染します。一人ひとりが思いやりを持って予防接種を受けることで、悲しい思いや辛い思いをする方が減る世の中でありたいですよね♪
妊婦さんが風疹にかかると起こること

風疹の抗体価があるかどうかで、予防接種を受ける必要があるか分かりますがどうして妊婦さんが風疹にかかると危険なのでしょうか?もうすでにご存知の方もいるかと思いますが、最後に簡単にお話します☆
- 妊婦さん自身には、重篤(じゅうとく)な症状は表れないと言われている
- 先天性風疹症候群になる可能性が高い
妊婦さん自身には大きな症状が見られないとは言っても、お腹の赤ちゃんには大きな影響が出ます。先天性風疹症候群とは、難聴や心疾患(しんしっかん)、白内障や身体や精神の発達の遅れなどの障害が見られることで、治療法はありません。
生まれてきた赤ちゃんの症状別に対処するしか方法がなく、例えば難聴であれば補聴器や人工内耳(ないじ)手術を行ったり、心疾患であれば成長を待ってから外科手術を行うなどの、対処療法しかないものです。そのため、ママは妊娠前から予防接種を受けるように言われるのですね。
小さな命を守り育てるためには、何事も予防や対策を取ることが大切です!妊婦が風疹に感染してしまうと胎児に影響を与える!!原因は??や妊婦さんは要注意!風疹はいつまで気を付けていれば大丈夫なの?でも詳しくお話していますので、合わせてご覧ください☆
この投稿をInstagramで見る
引用インスタグラム
とっても分かりやすいですよね♪先天性風疹症候群は、妊娠20週目頃までに風疹にかかることで起こる可能性が高く、妊娠週数が3週以内であれば確率は50%以上になります。予防接種は欠かさず受けましょう!
まとめ
- 抗体価とは、体内に侵入してきたウイルスに対抗する抗体力の強さや量のこと
- 風疹の抗体価は、風疹抗体検査によって知ることが出来る
- 風疹抗体検査や予防接種は、どこでも受けられるわけでないため事前に病院や保健所に確認する
- 風疹の抗体価が、8倍未満や陰性の場合は予防接種を受けることが大切
- 先天性風疹症候群に治療法はないため、予防が重要
妊娠をするまでも、妊娠をしてからも悩みは尽きることがありませんよね。普段なら、些細(ささい)なことだと思えることも、とても大きな問題のように思えて精神的に疲れることは多いと思います。だからこそ、事前に出来ることは全てしておくことが安心に繋がります♪
健康で元気な赤ちゃんを産むためにも、周囲の妊婦さんのためにも、明るい将来を願って生まれてくる赤ちゃんのためにも、風疹の予防接種がまだの方はぜひこの機会に、受けてくださいね☆