妊婦(にんぷ)さんにとって流産を経験すると精神的に落ち込んでしまうのと、身体的にもダメージが残り、体の自由が利かなくきっとつらい思いをされていることでしょう。また流産後に出血が止まらず、体調不良が続いてしまっている方もいらっしゃると思います。
この記事では、どのくらいで出血が止まるのか?流産のタイプごとに調べましたので参考にしてみてください。次の妊娠に向けて元気を取り戻してもらえるように1日でも早く乗り越えていただきたいと思います!
もくじ
流産後の出血が起きる理由
流産すると、受精卵(じゅせいらん)が着床(ちゃくしょう)したときに作られる赤ちゃんをつつむ胎嚢(たいのう)という袋が、血の塊(かたまり)と共に排出されます。一般的に子宮内の内容物がすべて排出されれば出血は止まります。
また次回の妊娠も、特に問題ないケースがほとんどです。目安としては、1週間~10日前後くらいで出血が止まり、3~5週間程度で生理が復活してきます。


流産後の出血が止まらない場合は?
流産してしまった後に出血が止まらない場合、子宮内の内容物を取り除く必要がありますが、大きく分けて2種類の取り除き方があります。
待機療法(たいきりょうほう)
手術
それぞれ解説していきますね。
待機療法
待機療法とは、子宮内の内容物が自然に排出されるのを待つことです。流産が始まると子宮の伸縮(しんしゅく)や陣痛(じんつう)のような痛みを伴う人もいるのですが、その症状は排出が終わると軽くなっていきます。流産後の出血が止まる目安は1週間~10日前後です。
妊娠12週未満の稽留(けいりゅう)流産や、不全(ふぜん)流産の場合、待機療法がとられるケースもあります。
【稽留流産】
腹痛や出血などの自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに起こっている場合がほとんどです。こうした場合は検診で心拍を確認できないことで流産が発覚します。
【不全流産】
胎芽(たいが)や胎児(たいじ)がすでに子宮内から排出されているにもかかわらず、完全排出されず一部分のみ子宮内に残ってしまう状態です。

手術
二つ目の方法は手術で子宮内の内容物を排出させることです。1~2週間ほど痛みが続く人もいますが、自然に症状は和(やわ)らいでいきます。
それでも出血が続く場合は別の疾患(しっかん)が考えられるため、早めにお医者さんに相談しましょう。その時に出血や腹痛の日数、その他の症状も記録しておくと便利ですよ。

妊娠初期にみられる出血は切迫(せっぱく)流産?
これまでは、流産をした後の出血についてお話ししてきましたが、次は妊娠初期にみられる出血についてお伝えしていきますね。
おりものに血が混ざっていたり、生理の終わりかけの時に似た茶褐色(ちゃかっしょく)の血の場合はあまり問題ありません。しかし、出血の色が赤色の場合には切迫流産の可能性が高くなります。
妊娠時に注意することとして流産の原因になる!?お腹に衝撃を受けるとどうなるの?母体への影響は?では詳しく説明していますので、ぜひご覧ください。


妊活再開のタイミングはいつ頃がベスト?
流産のタイプによって違うのでお伝えしますね。
化学流産の場合
化学流産とは妊娠検査薬で陽性と判定されたにもかかわらず、次の生理が始まってしまったりして、産婦人科では妊娠が確認されないことです。妊娠検査薬を使わなければ通常の生理と区別がつかないことがほとんどですので、時期を気にせず妊活を再開しても問題ありません。
自然流産の場合
自然流産とは人工的に中絶(ちゅうぜつ)せず、22週未満で妊娠が終了することです。子宮内に内容物が残っている可能性があることから、焦らず生理を2回程度見送ることが適切と考えられています。出血と腹痛が完全に無くなるまでは無理せず安静にしましょう。
また子宮が完全にリセットするまでは体温が安定しないので、基礎体温を記録しておきましょう。


まとめ
- 流産後の出血が起きる理由は子宮内の内容物が排出されるため
- 流産後の出血が止まらない場合は、待機療法か手術で子宮内の内容物を取り除く
- 妊娠初期にみられる出血は、症状により切迫流産の可能性がある
- 妊活のタイミングは、目安として生理を2回程度見送る
流産後の出血もいろいろな症状があることがおわかりいただけたと思います。流産直後は身体のダメージが残り自由に生活することも困難になることと、流産してしまったという精神的な部分の両方のダメージが伴います。
まずは身体の安定と心の安定を第一に考えてゆっくり休んでくださいね。体力も戻れば徐々に活力も湧き、次こそ赤ちゃんと出会えることを祈っています!