流産すると自分を責めたり、次の妊娠(にんしん)に不安を感じたりする方もおられるでしょう。しかし、1回の流産を経験した方の95%は健康な赤ちゃんを出産しているんです。そのため、流産後は妊娠に向けてまず、自分自身の体を回復させることが大切なんですよ。
可愛い赤ちゃんは元気なママさんのことを待っています。次の妊娠に向けて、元気な体を作るために、日常の生活で気をつけることや体づくりのポイントをご紹介します。
もくじ
流産の種類は!?


- 化学流産
- 稽留流産(けいりゅうりゅうざん)
初期の流産は一般的に胎児側に原因が多くみられ、決してママさんが原因ではないということを理解しておきましょう。それでは、これらの主な流産の症状をご紹介します。
化学流産
化学流産は、妊娠検査薬で陽性だったのにも関わらず、産婦人科で妊娠を確認する前に流産してしまった状態のことを言います。受精(じゅせい)しても着床(ちゃくしょう)が継続しない状態で、妊娠の自覚症状がほとんどないのが特徴です。

稽留流産
ある程度成長している赤ちゃんの心拍(しんぱく)が確認できず、妊婦さんのお腹の中で亡くなってしまっている状態です。近年この稽留流産が増加しているようで、ストレスも原因になっていると考えらるんです。外来での診察で確認されることも多く、ママさんの精神的ショックが多いでしょうね。

流産後の妊娠に気をつけること!

流産は、全ての妊婦さんの約15%で起こると言われています。このように、流産を経験する方は少なくないのですが、流産を経験すると次の妊娠に影響はないのか不安になったりしますよね。

生理が再開するまで無理をしない
排卵(はいらん)に影響がない化学流産の場合には、気を付けることは特にありません。しかし、稽留流産のように子宮の中をきれいにする子宮内除去手術を施した場合は、手術後個人差はあるものの、1~2ヵ月くらいで生理が再開します。

妊活(にんかつ)の時期と気をつけること
流産の手術をした場合には、子宮が順調に回復することが大切です。妊活を再開する場合は生理が2~3回来て子宮の状態が安定してからにしましょう。
妊活の時期については『流産後の妊活はいつ?知っておきたい高齢出産のリスクと対策』で詳しく妊活について書かれていますので、ぜひ参考にしてみてください。

妊娠しやすい体づくりのポイント!

ママさん!気持ちの整理や体が回復して生理は順調に再開していますか?焦らずしっかり回復してからのほうが妊娠につながるので、日常の生活の中で妊娠しやすい体づくりを心がけることです。
- 健康的な食生活で適正体重
- 禁煙(きんえん)と禁酒
- 過度にストレスを溜めない
- 十分な睡眠と規則正しい生活を心がける
このポイントをクリアしたら必ず妊娠するというわけではないですが、日常の生活を見なおしてみるのも大切なことです。これを機に妊娠へつなげる体づくりを始めてみましょう。
食生活で適正な体重を確保
1日3食、規則正しい食生活を心がけ、いろんなものをバランスよく食べることが大切です。偏った食事をしていると、過度な痩(や)せすぎや肥満(ひまん)につながりホルモンバランスを崩して妊娠に影響することもあります。

禁酒と禁煙
飲酒や喫煙(きつえん)は妊娠を妨げてしまい、妊娠後の赤ちゃんにも影響があると言われているんですよ。赤ちゃんを授かりたいと意識したときから禁酒・禁煙を心がけ体に優しい生活を過ごすことです。
過度のストレスを溜めない
ストレスはホルモンバランスを崩してしまうので、排卵にも影響を及ぼすことがあります。過度なストレスを溜めないように、何かで発散したり体をリラックスさせることが大切です。難しいかもしれませんが、のんびりと過ごすことを心がけてみましょう。
睡眠をしっかりとり規則正しい生活を
睡眠不足は大敵です!ストレスと同じように排卵に影響を及ぼすことがあります。1日の睡眠時間を確保して、規則正しい生活リズムで健康的な体を作って妊活しましょう。妊娠に限らず、人の体は睡眠することで、大切な体を守っているんですよ。
流産を経験してしまったママさんにとって、次の妊娠にはナーバスになってしまいがちです。妊活の再開は焦らず、体調と相談しながら、ご夫婦で話しあったタイミングで愛する赤ちゃんを迎えてあげましょうね。
まとめ
- 流産の種類は大きく分けて『化学流産・稽留流産・自然流産』があります。
- 初期の流産は胎児側に原因があることが多いです。
- 流産後の体が回復すれは次の妊娠に影響はないです。
- 妊娠しやすい体づくりには4つのポイントがあります。
流産を経験してしまったら、自分を責めてしまうママさんが多いことでしょう。それは、母になるママさんなら誰でも思うことです。それでも、自分の体を回復させて次の妊活に臨むことが大切です。
しっかり体を回復させ、赤ちゃんがいつでも来れるように準備して、元気な体で赤ちゃんを迎えてあげましょうね。きっとその時を赤ちゃんは待っているはずです。